”まちつくり”の公平感とグローバリズム






 
  【2】有限の地球、意識段階そして国際社会とコミュニティのもつ課題

プラトンのいう人間の理性によって秩序や調和が創出するという正義感も、競争秩序によって創出される正義感も、社会的習慣や社会的信頼関係が前提となる以上、社会を構成している人間の今までの獲得した意識段階が凡てを決めてしまうのは当然であると思います。

特定の地域におけるコミュニティ構成員群の意識段階の量的分布状態が、社会的習慣や信頼関係のレベルを決定する重要な要因となり、そのような社会では別の形の正義や公平感や秩序が求められることになると思われます。

ここに揚げる2つの意識水準の内、後者の段階の意識のものは仮説設定、実験検証の繰り返しによって自己の意識段階の訓練にあたっているために、この意識の人たちが多く分布する分野や領域では、社会的秩序は更に時代が要求する高度なものになっても十分に適応可能になると思われます。

@自己の内的状態を意識的に客観的に取扱い客観視することが、出来る人たちで、その事によって得られた推理能力により自分自身から一歩はなれて自己の判断が真実であることを把握できる状態の意識です。この人たちは理性の第一段階を持っており、自分に与えられた想念や考えを、幾つかの異なる考えや想念に分解し、それに独創的な自己の考えを加えることによって全く別のものを造りだす能力のある意識の水準です。しかし、推理能力は次元の壁を超えることが出来ないで同次元の中に留まっている意識の状態です。

A更にこの意識段階から上昇して、ある目的のために、ある事象やある考えから出発し、それとは全く異なる次元の新しい仮定をおき、推理し推測してシステム全体を総合的に理解することのできる意識の状態のものも存在します。ある仮定をおきこの仮定に関する推理を重ねながら自己との相対的な関わりを理解し、判定の枠組みを構成することで自分自身を完全な実体として把握している意識の水準です。この水準の意識水準の人は自分自身をより高級な世界の一部分であると気付いている水準の意識です。

更にこれらの中で自分の意識を有限界を超えて移せる人は、時たまに無限界と触れていると感じることがあります。ここまで生長した推理能力が人間をして宇宙の課題に意識を生長せしめる重要な因子となるのです。

世界は無秩序の中に、目標や対策を見失って呻吟している様に見えますが、そこには更に有限感の強い地球環境に対比して無限に拡がる知的情報、そして国家という障壁課題に対するに地域コミュニティのもつ自己組織化などの人間の本質に関わる課題の存在が瞥見され、解決する視点がまるで見つからないことなどが併出している所為であるように思います。

我々はここでもAに述べられるように、大胆な仮説検証の行程を着実に踏みつつ、常に学ぶ心を育んで行かねばならないと思います。



   <目次>

はじめに.

【1】歴史的にみる社会的正義と秩序の形成

【2】有限の地球、意識段階そして国際社会とコミュニティのもつ課題

【3】社会的な再生秩序のための道筋

【4】砂漠と森林の思考世界―まちつくりの思考態度

【5】都市再生における新社会秩序の方向

 
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