| 「まちは元気を取り戻せるか」 |
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| 5.まちつくりとNPO この度の参院選で改革断行を主張した自民が圧勝しました。いよいよ具体的な構造改革がこれから始まります。「まちつくり」に関係の深い特殊法人や公益法人につても廃止、統合、民営化などを含めた改革が行われることになります。この改革によりこれからの「公」〓「まちつくり」の進め方と「官」と「民」との関わりについて考えて行くこととします。 先に「まちつくり」の推進について「官」の領域である「公」に対して「民」の考えを精力的に注ぎ込む必要があると述べました。しかしこの実現には「民」の力に限界があります。つまり「官」の方針や予算に対してどこまで「民」が立ち向かえることができるか、残念ながらわが国では「お上の決めたことには従います」という官尊民卑の風習が千年を超える歴史的背景としてあります。 更に「民」にとっての難題は「公」〓「まちつくり」に対する専門的な知識・経験と計画を練り上げ推進する資金です。更に構造改革で問題となっている特殊法人や公益法人の今後の成り行きです。いずれ廃止、統合、民営化等の見直しが決まったにせよ、その存在は「官業」における従来の位置づけを保持し続けることが予想されます。 そこで「民」の立場で「公」〓「まちつくり」について「官」の方針や予算に対して積極的な提言や調整を行うと同時に従来の特殊法人や公益法人に替わる役割をNPO法人が担うべきだと思います。 わが国のNPOは95年の阪神大震災の時に多くのボランティア団体が活躍したことを契機に知られるようになりました。その後98年3月に「特定非営利活動促進法」(NPO法)が公布され、これまでボランティア主体の「草の根」から特定非営利活動法人(NPO法人)の設立による活動が可能となりました。NPO法では、特定非営利活動について「まちづくりの推進を図る活動」等12項目を定め、不特定多数のものの利益増進に寄与することを目的としております。また特定非営利活動を主たる目的とするNPO法人は、社員の資格、役員の報酬、宗教、政治などについて一定の制約を加えております。 改革の対象となっている公的セクターである公益法人は、NPOと同じく非営利団体です。しかし公益法人は民法34条により「公益に関する事業、営利を目的にしない、主務官庁の許可を得る」の3つが設立要件で肝心の公益の定義がありません。結局主務官庁の裁量次第で行政機能の代行から行政委託など本来なら民間企業の事業領域にまで手を広げており、また「官」から補助金を研究機関等に交付する場合、公益法人を仲介するケースや収入のほとんどを「官」からの補助金や委託費のみに依存するなど、社会的利益〓公益の実現が使命であるのに「官」との癒着や不透明性が問題となっています。 このように同じ非営利団体という性格を持ちながら公益法人とNPO法人とでは根本的に大きな違いがあります。特殊法人や公益法人の廃止、統合、民営化を含めた構造改革における「公」の領域にNPO法人の役割をぜひとも確立するべきです。とくに都市再生〓「まちつくり」では都市再開発事業やTMOの分野でのNPO法人の起用が期待できます。 不況の影響で再開発ビルの管理・運営業務を行う第三セクターに問題があることを指摘しましたが、一般的に第三セクターの場合「官」による影響が強く安易な事業計画や激動する経済情勢の変化に素早く対応することが苦手で徒に傷口を広げる結果になり易いなど抜本的な改革が必要だと思います。 従って今後はNPO法人が第三セクターに替わって保留床の取得から管理・運営にいたるまでの分野を受け持つなど積極的な関わりを持つべきです。 しかし、歴史の浅いわが国のNPO法人には多くの課題があります。 まず資金調達や人材育成など経営基盤が極めて脆弱であること、つまり法人としてのマネージメント能力の問題です。現在問題となっている構造改革についての議論においてもNPO法人に関する声は希薄です。これはNPO法人へ対する「官」の支援体制に積極性を欠いていることも原因の1つですが、NPO法人自身の課題対応力にも問題があります。 NPO法人は常に高い資質を持つ専門家集団としての体制づくりと技術革新、情報技術の活用、マネージメント能力の強化などが急務です。これにより行政セクターでも企業セクターでもない「民」の期待に応える体質を持った新しいセクターが完成できます。その一方で「官」のNPO法人に対する強力な支援策を期待して、これから進める「聖域なき構造改革」を見守りたいと思います。 |
<目次> 1.小泉内閣の誕生 2.まちの再生はできるのか 3.まちつくり三法の制定 4.まちつくりと公共事業 5.まちつくりとNPO |
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